中国・台湾・韓国企業の日本進出をサポートします加藤公認会計士・税理士事務所

決して好むべき傾向ではございませんが、不況と言いますか、混迷と言いますか、そういう状態で将来が案じられた時にこそ、本当の改革・改良が可能であると思うのであります。

そうでありますから、一面に今日の状態を悲しむと同時に、一面これは絶好の機会である。こういう機会だからこそできるととらえなければならないと思います。

不況、大暴風に直面するその中を歩いてゆかねばなりません。身を切られるような思いに悩みつつも勇気を鼓舞してやっていく。崩れそうになる自分を自分でりつけて必死に頑張る。そこに知恵、才覚というものが必ず浮かんでくる。

困難を困難とせず、思いを新たに、決意を固く歩めば、困難がかえって飛躍の土台石となる。要は考え方である。決意である。困っても困らないことである。

他人の道に心を奪われ、思案にくれて立ちすくんでいても道は少しも開けない。道を開くためには、まず、歩まねばならぬ。心を定め、懸命に歩まねばならぬ。

かつてない困難、かつてない不況からはかつてない革新が生まれる。それは、技術、製品開発、販売、宣伝、営業における革新である。そしてかつてない革新からかつてない飛躍が生まれる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　松下幸之助