懲戒処分となる税理士法違反行為事例:
2022/03/24
◎故意に不真正の財務書類を作成した場合(税理士法第45条第1項該当)
税理士甲は、関与先乙の所得税及び消費税の確定申告に当たり、乙が持参した帳簿には支払事実のない架空の接待交際費が計上されていることを乙から知らされていたにもかかわらず、その架空の接待交際費をそのまま計上することにより、所得金額等を不正に圧縮した真正の事実に反する申告書を作成した。
◎多額かつ反職業倫理的な自己申告漏れをした場合(税理士法第37条違反、第46条該当)
税理士甲は、自己の所得税及び消費税の確定申告に当たり、申告義務があることを認識していたにもかかわらず、関与先の増加に伴い業務多忙となったことや確定申告しても税金が還付となると見込まれたことを理由に、連年法定申告期限までに確定申告書を提出せずに多額の申告漏れ所得金額を生じさせた。なお、甲は、過去にも連年法定申告期限までに確定申告書を提出していなかったため、税務署から申告書を提出するように指導されていた。
◎税理士法第52条の規定に違反する者に対して名義貸しをした場合(税理士法第37条の2違反、第46条該当)
税理士甲は、非税理士乙から依頼され、乙が作成した所得税の確定申告の下書きを受領した上で、甲のパソコンにその下書きの内容をそのまま入力した上で電子署名を行い電子申告する「名義貸し」行為を行った。
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